たぶん僕はいま、母国の土を踏んでいる。

故郷の家で見つけた一枚の写真、 ルーツを辿る旅はいつしか家族の物語へ。 2005年、写真集『在日一世』で鮮烈なデビューを飾った李朋彦。 今作は在日三世である自らのルーツに挑んだノンフィクションです。 祖父母の面影を辿るため、李朋彦は27年ぶりに母国・韓国の地に降りたちました。 母国での旅路と日本での家族の記憶、韓国と日本、過去と現在……。 ルーツを辿る旅路の果てに残ったものは、自身の家族への痛切な思いでした。 静かな感動をよぶ、ある在日一家の物語。 - - - 十九歳の時に故郷のこの家で初めて、たった一度だけ見た父母の婚礼写真。 その写真の中の女の人が、僕の産みの母だった。 その写真がいま、僕の手の中にある。 あの時、大して気にも留めずに見ていた写真に、僕は息を詰めて見入った。 (本文より) - - -

書名
たぶん僕はいま、母国の土を踏んでいる。
著者
李朋彦
仕様
A5判 / 296ページ
発売日
2010年12月24日
ISBN / Cコード
978-4-89815-247-8 / C0095
定価
2,090 (本体 1,900 円+税)
書籍
定価 2,090 (税込)
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