押し入れの虫干し

===== Little More〈真夜中〉BOOKS 第6弾! ===== 心の奥にあった少女時代のこと ―― 人気料理家・高山なおみが、 曇りない五感で紡ぐ、少女の頃の濃密な時間。 四季によりそい、原点を旅した、自伝的な物語。 執筆活動におけるひとつの到達点を示した意欲作! — 小学校に上がると、虫下しの粉薬を飲まされた。飼い猫の口をこじ開けて自分の唇を押し込んだり、足を噛んだり、口移しでごはんをあげたりするからだと母に怒られた。 だけど私は、道に落ちているおせんべいも、鼻くそも、消しゴムも、味がするものは何でも口に入れるのをやめなかった。鉄棒は、血と同じ味がするのも知っていた。 (「サツキの花の蜜」より) — サツキの花の蜜 スイカのぬか漬け 養命酒の茶色い瓶 水色のズック靴の義足 紙のカーネーション 床の間の提灯 雨の日のアイロン ハンコの引き出し (全八篇収録)

書名
押し入れの虫干し
著者
高山なおみ
仕様
B6判変形 / 192ページ
発売日
2011年12月14日
ISBN / Cコード
978-4-89815-325-3 / C0095
定価
1,650 (本体 1,500 円+税)
書籍
定価 1,650 (税込)
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