映画監督・青山真治が「稀代の名文家」と評した映画評論家・荻野洋一、待望の初著作。
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映画とは、千の絶望の映像を流したあとに、それと気づかれぬようひとつだけ希望の映像をながすことのできるたったひとつの芸術である。
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30余年にわたる評論活動から厳選した65本に加え、2011年〜2023年のベストテンを収録。
圧巻の630ページ!!
[目次より]
序. 来た球を打ち返す
I. 衆人皆酔、我独醒 ── 衆人みな酔ひ、我ひとり醒めたり
II. 天が我に味方する 大島渚 頌
III. ヌーヴェルヴァーグ、いまだ長征す
IV. 「アメリカ映画」という呼称は冗語法である
V. ベストテンというゲームの規則
VI. バロックからクラシックへ
VII. バラバラになった花たちの欠片に捧ぐ
VIII. 日本映画という他者
IX. 青山真治と濱口竜介のはざまで ※濱口竜介×荻野洋一対談収録!
跋. 身をもって
◎巻末の作品・人物索引は約2000項目/25ページにおよぶ
映画とは、映画評論とは何か。
全映画ファン必携。至高の映画評論集。
【訂正とお詫び】
『ばらばらとなりし花びらの欠片に捧ぐ』におきまして、記載に誤りがございました。
●訂正箇所
・196ページ16行目、197ページ18行目、索引13ページ左段
誤)緒方拳
↓
正)緒形拳
・197ページ15行目、索引14ページ左段
誤)河原崎健三
↓
正)河原崎建三
・562ページ上段16行目
誤)HEADS
↓
正)HEADZ
お詫び申し上げますとともに、上記のとおり訂正いたします。
リトルモア
[プロフィール]
荻野洋一(おぎの よういち)
映画評論家、番組等構成・演出。
1965年生まれ。早稲田大学政経学部卒業。早大シネマ研究会で8ミリ映画『ポップトーンズ』『のらくら夜間飛行』等を監督。大学卒業後は映画評論の執筆活動および助監督修業に入り、短編『ウィリアム・テロル、タイ・ブレイク』を中野武蔵野ホールで公開。30歳で活動拠点をテレビに移し、ドキュメンタリー、インタビュー番組、ヨーロッパサッカーの生中継、映画紹介番組などに従事する。映画評論家としては1990年に「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」誌で執筆デビュー後、各媒体に寄稿。本書はその30余年におよぶ評論活動の一部をまとめたものである。