あの色、あの匂い、あの音。
山を歩くのは、なんてたのしいのだろう。
〇 ふたつの雪壁を越えて立った奥穂高岳の山頂、そこで出会った人
〇 実家のベランダから見える丹沢の山並み
〇 天気のいい日に、ふと思い立って出かけた高尾山で食べる朝ごはん
……陽や雨や雲にきらめく稜線のなかに広がる情景を綴り描いたエッセイ。
カラーの絵を多数収録。
高山なおみさんの著作『日々ごはん』『ロシア日記』『ウズベキスタン日記』の装画や、雑誌のイラストなどを数多く手がけ、また『十八番リレー』(高山なおみ)、『旬を楽しむ 日めくり七十二候』(白井明大)などの共著もあるイラストレーター・川原真由美。
10年以上にわたり親しむ“山”の魅力をぎゅっととじ込めた、瑞々しい、はじめての単著。
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鈍行電車に乗って / 三十年前の上高地から / テント場さがしの八ヶ岳 / のら猫と旗振山 / 野口五郎岳 / RCCの伯父を辿って / 雪ノ平へ / 地図とトレイルと線 / 雨の北八ツと双子池 / 六甲山を越えて有馬温泉へ / こいのぼりと残雪の奥穂 / 先輩の麦草岳 ほか
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全31篇のエッセイとともに、多数の絵をカラーで収録。
ページを開くと、山の空気が手元に流れ込むような、清々しい一冊です。
[プロフィール]
川原真由美(かわはら まゆみ)
1965年兵庫県生まれ、東京在住。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業後、広告制作会社サン・アドでデザイナーの仕事を経て、2000年に独立。書籍・雑誌・広告を中心にイラストレーション、グラフィックデザインに携わりながら、作品を制作。40歳を過ぎて山に登り始め、山岳雑誌などに画文を寄稿。2010年より女子美術大学非常勤講師。共著に『ひとりがけの椅子』(文・青木美詠子 私家本)、『あたまの底のさびしい歌』(著・宮沢賢治 港の人)、『十八番リレー』(著・高山なおみ NHK出版)、『旬を楽しむ 日めくり七十二候』(著・白井明大 文春文庫)など。
はじめに / 鈍行電車に乗って / 三十年前の上高地から / 山の上の誕生日ケーキ / 突風と雪の蝶ヶ岳 / テント場さがしの八ヶ岳 / のら猫と旗振山 / 野口五郎岳 / 山で絵を描く / 高尾山の朝ごはん / 八方尾根のバッチ / RCCの伯父を辿って / 犬とイタツミ尾根 / 山をたのしむひと / 冬の河童橋 / 木曽駒のおじさん / 雪ノ平へ / 地図とトレイルと線 / 白いモンブラン / 桂の匂い / 雨の北八ツと双子池 / 南御室小屋のテント場 / 六甲山を越えて有馬温泉へ / こいのぼりと残雪の奥穂 / 家から見える山 / 山に行くのはおっくうだ / 光る石のある山 / 十月の雪 / 先輩の麦草岳 / 島々谷を歩く / 高取山で会ったひと / お正月の森 / おわりに
- 書名
- 山とあめ玉と絵具箱
- 著者
- 川原真由美
- 装幀・装画など
- ブックデザイン:服部一成
- 仕様
- 四六判 並製 (天地188mm x 左右128mm x 束幅12mm) / 168ページ
- 発売日
- 2020年09月09日
- ISBN / Cコード
- 978-4-89815-523-3 / C0095
- 定価
- 1,980 円(本体 1,800 円+税)