100年の時を経て、色あせることのない優しさと悲しみが、現代によみがえる
「だってぼくは、きみをほんとうに好きだから」
つばめは、像になった王子の願いを叶えるため、彼がまとう金や宝石を貧しい人たちへ運びます。やがて冬が訪れ、鉛の心臓になった王子とつばめの亡骸は…。
形にはできない大切なことを、果てしない優しさで伝える物語。
時代を超えて読み継がれる、オスカー・ワイルドの童話『The Happy Prince』(1888年作)が、溢れる才能で幅広い活躍を見せるアーティスト・清川あさみのテキスタイルにより、新たな絵本となって生まれ変わりました。
布やレース、糸やビーズなどが緻密に縫いこまれた煌めく世界で、物語を表現しました。
金原瑞人の新訳は、オリジナルの文章の趣を損なうことなく、登場人物たちの心の移りかわりをなめらかになぞリながら、みずみずしい物語の世界へと、読み手を導いてゆきます。
作品の撮影を手掛けたのは、気鋭の写真家・今井智己。
作品に柔らかな光と影を与え、布の片鱗、素材のしなやかさ、美しいディテールを細やかに浮かび上がらせました。
アートディレクションを中島英樹が担当。
今注目のクリエーター達との出会いによって、不朽の名作に新たな命が吹き込まれました。
- 書名
- 幸せな王子
- 著者
- 原作:オスカー・ワイルド、絵:清川あさみ、訳:金原瑞人
- 装幀・装画など
- 写真:今井智己
アートディレクション&デザイン:中島英樹 - 仕様
- B5判 上製 / 64ページ
- 発売日
- 2006年02月17日
- ISBN / Cコード
- 978-4-89815-166-2 / C0093
- 定価
- 1,760 円(本体 1,600 円+税)