日々、祈りのように描く。
グラフィック・デザイナーにして
故郷・宮古島でカンカカリャ(霊能者)と認められた
異才の画家、初の画集。
「カンカカリャ」とは沖縄・宮古島の「霊能者」のこと。
38歳のころ唐突に、1枚の絵を“描いてしまった”。
それは今まで学んできたどの技法とも違う、自分が描いたという実感の持てない絵。
一体、自分はどうしてしまったのか ――?
それから20年以上もの間、デザイナーとして活躍しながらカンカカリャとして受け取る宇宙規模の情報を、
日々、紙に“うつしとる”作業を続けている。
まつり、戦争、人、宇宙、音楽 ―― 文字や呪文のようにも見えるその絵は、なにを伝えようとしているのか?
2010年には雑誌「真夜中」で表紙を飾り話題を呼んだ奇想の絵画群が、本人による解説と共についに開陳される。
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「アール・ブリュット」や「アウトサイダー・アート」という既存の枠の中で
羽交い締めにするには、あまりにも生々しく今を活きすぎている。――椹木 野衣
とてつもなく自由に見えて、壮大な秩序がある。
「ある」ということを強く感じさせる、存在の絵画だと思った。――寺尾紗穂
(ともに本書所収論考より)
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著者:宮川隆
論考: 椹木野衣(美術評論家)/ 寺尾紗穂(音楽家、文筆家)
デザイン:宮川隆、服部一成(カバー、表紙、扉)
- 書名
- 宮川隆作品集 みやこ
- 著者
- 宮川隆
- 仕様
- 四六判 並製 / 192ページ
- 発売日
- 2016年04月20日
- ISBN / Cコード
- 978-4-89815-436-6 / C0071
- 定価
- 2,420 円(本体 2,200 円+税)