詩人が漫画で考える、
自分・他人・友達・孤独・好き・嫌い・愛・憎・挫折・復活・生・死・嘘・本当・物語・世界……
25作の漫画をきっかけに、「詩人・最果タヒ」の思考が自在に広がる。
共感・驚愕!!
最果ワールドの深淵に迷い込む、「いちばん濃密」なエッセイ集。
「愛情はすべて自立している」
「誰にも理解されなくてもよい、と思える感情が一つでも自分にあるなら、それは自分だけの人生をちゃんと手にしているというその実感につながるだろう」
「現実を現実として直視して生きるために、物語は必要なんだろう」
――本文より
これは、単なる「マンガ論」ではない。
〇〇 漫画史に残る傑作から、いま話題の大ヒット作まで!
〇〇 25のエッセイで、25の漫画を考える。
『違国日記』ヤマシタトモコ
『タコピーの原罪』タイザン5
『ZUCCA×ZUCA』はるな檸檬
『火の鳥 未来編』手塚治虫
『彼氏彼女の事情』津田雅美
『ルックバック』藤本タツキ
『ゴールデンカムイ』野田サトル
『ポーの一族』萩尾望都
『映像研には手を出すな!』大童澄瞳
『BLACK LAGOON』広江礼威
『マチネとソワレ』大須賀めぐみ
『放課後ひみつクラブ』福島鉄平
『忍者と極道』近藤信輔
『ヨコハマ買い出し紀行』芦奈野ひとし
『ちびまる子ちゃん』さくらももこ
『宝石の国』市川春子
『半神』萩尾望都
『女の園の星』和山やま
『X』CLAMP
『バーナード嬢曰く。』施川ユウキ
『笑う大天使』川原泉
『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』芥見下々
『プリンセスメゾン』池辺葵
『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
『秘密 THE TOP SECRET』清水玲子
+++書きおろし「アイスクリーム話」3篇も収録+++
[プロフィール]
最果タヒ(さいはて・たひ)詩人・小説家
1986年生まれ。2004年よりインターネット上で詩作をはじめ、翌年より「現代詩手帖」の新人作品欄に投稿をはじめる。06年、現代詩手帖賞を受賞。07年、詩集『グッドモーニング』を刊行し、中原中也賞受賞。
12年刊行の詩集『空が分裂する』には21名の漫画家・イラストレーターが参加した。14年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』刊行以降、詩の新しいムーブメントを席巻、同作で現代詩花椿賞受賞。
16年の詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は17年に映画化され(『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』石井裕也監督)、話題を呼んだ。詩集には『愛の縫い目はここ』『天国と、とてつもない暇』『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』『さっきまでは薔薇だったぼく』『不死身のつもりの流れ星』『落雷はすべてキス』。
小説家としても活躍し、『星か獣になる季節』 『十代に共感する奴はみんな嘘つき』『パパララレレルル』など。17年には清川あさみとの共著『千年後の百人一首』で100首の現代語訳をし、18年、案内エッセイ『百人一首という感情』刊行。ほかの著作に、エッセイ集『きみの言い訳は最高の芸術』『もぐ∞』『「好き」の因数分解』『コンプレックス・プリズム』『神様の友達の友達の友達はぼく』『恋できみが死なない理由』、対談集『ことばの恐竜』、翻訳『わたしの全てのわたしたち』(サラ・クロッサン/金原瑞人との共訳)、絵本『ここは』(及川賢治〈100%ORANGE〉との共著)など。